私がドーキンスの利己的な遺伝子を読んだのはいつだっただろう.20年近く前だっただろうか.
個体は,脈々と続く遺伝子の乗り物であって,遺伝子のために便宜的に存在しているというような話だったと理解している.
その後,その手の本は読んでいなかったが,単なる偶然の仕業でここまで高度な進化が遂げられるのかという疑問は常に頭の中にあった.それが,どうもエピジェネティクスという進化の方向をつけるための仕組みがあるということらしい.そうでないと,いくら長い進化の歴史といえども,ここまで構造的なものはできないだろう.
といった話が,具体的な現実を照らしながら楽しく繰り広げられているのが本書である.それにしても,福岡ハカセは博識である.こういう本を読むと,生物に興味が沸く.進路を考えている高校生の諸君も,こうした,読みやすい本をそれぞれの分野で読んで,興味を膨らませて進学してほしいものだ.
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