一方、 次のような言葉が「お粗末すぎる日本語」として挙げられている。遺憾、維新、失われた○年、オンリーワン、自分探しなど。こちらは、何となく違和感を感じていても、これらの勢いのある言葉に異を唱えるのは難しく、こういう本を読むと、やはりそうだったんだ、と意を強くする(人の書いていることを頼りにしないといけないとはなさけないなあ)。
自分がかけがえのない存在だと思っているのは、あなただけ、つまり、世界でオンリーワンかもしれない。(p.108)どこにもいる「あなただけ」に、かけがえのない価値はない、ということ。厳しいけど、これはわきまえる必要のある言葉と思う。 もちろん、1人1人の人格を否定しているわけではない。そこの論点の違いをきちんと見極めれば、この言葉を誤解することもないだろう。
おかしな言葉で人の注意を引くということに警鐘を鳴らしている本であると思う。この人の作ったコピーを見てみると、確かに、妙な言葉は一つもない。これは、大いに学ぶべき事と思った。