2011年3月1日火曜日

福澤諭吉(斎藤孝訳)「現代語訳 学問のすすめ」,ちくま新書

原著を読む時間も気力も能力もないが,斎藤先生訳は非常に読みやすい.大学教授たるもの,学問のすすめは必読書と考え,手に取ってみた.
私は,博士号を取得後は「役に立つかどうかよくわからないもの」,「学問のための学問」は基本的にしないことにしている実学指向の人間であるが,万札の福澤諭吉も,同様のことを書いているのには心を強くした.

†役に立つ学問とは何か
・・・こうした実用性のない学問はとりあえず後回しにし,一生懸命にやるべきは,普通の生活に役に立つ実学である.(p.10)
 章のタイトルをあげると,以下のようになっている.
初編 学問には目的がある
第2編 人間の権理とは何か
第3編 愛国心のあり方
第4編 国民の気風が国を作る
第5編 国をリードする人材とは
第6編 文明社会と法の精神
第7編 国民の二つの役目
第8編 男女間の不合理,親子間の不条理
第9編 よりレベルの高い学問
第10編 学問にかかる期待
第11編 美しいタテマエに潜む害悪
第12編 品格を高める
第13編 怨望は最大の悪徳
第14編 人生設計の技術
第15編 判断力の鍛え方
第16編 正しい実行力をつける
第17編 人望と人付き合い

くだらない本を読むよりずっとおもしろい.是非読んでみられることをお勧めする.

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