2012年7月14日土曜日

姜尚中「続・悩む力」、集英社新書

前半は漱石とウェーバーに学ぶという姿勢で貫かれている。漱石が1世紀以上も前、ロンドンで言葉や文化、お金など、いろいろな面で不便な生活をしたと思われるが、
みんな紳士的、淑女的にスマートに交際しているのですが、打ち解けた信頼感や団居や情愛といったものは乏しく、自意識過剰による緊張と、孤独と、殺伐の感じばかりがあるのです。
それを見て、漱石は暗澹たる心持になりました。
というあたり、漱石はしっかりと「自由」というものの本質(悪い意味での)を見極めていたということで、それをこの書は指摘している。
この本を読んで、漱石の本を3冊注文した。だって、漱石の本は私が少年のころ、それこそ、流し読みをしただけで、しっかりとは読めていないから。

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