2014年8月10日日曜日

阿川佐和子「叱られる力 聞く力2」、文春新書



タイトルから明らかなように、大ヒットした前著「聞く力」の二匹目のどじょうを狙ったものらしい。
2~3時間で読み切った。前著ほどの説得力は、ない。残念ながら。本書を通して最も頻繁に出てくるのは阿川さんのお父様、つまり、阿川弘之さんであり、著者からすると、かなり怖い存在のようなのである。佐和子さんはお父様とケンカをするつもりはないが、古い古い価値観で何かにつけて干渉してこられる。そこで叱られるのである。叱られても、真っ正面から対決をしたりはしない。そこが賢い、そして優しい佐和子さんなんだろう。

本書は上手な叱られ方ばかり書かれた本かと思ったがそうでもなく、半分は、叱り方について書かれている。特に、現代の若い世代の人たちのしかり方がいろいろ書かれており、私も参考になった。叱り方、叱られ方だけでなく、人付き合いの本だと思ったらよい。

最も参考になったのは、「叱り方の極意」として書かれている「か、り、て、き、た、ね、こ」。「か」は、「感情的にならない」。「り」は「理由を話す」。あとは、本書を読まれたし。